未知なるものに惹かれる工学的探求心が刺激されたんです

真っ赤に燃え上がる炎を目にしたときは衝撃的でした。1,500℃もの高温でドロドロに溶けた金属が取鍋で運ばれていく様子に、ただただ感動し惹かれてしまったのです。大学では定量分析について研究していたこともあり、当初は化学の知見を活かせる分野を中心に就職活動を行っていたのですが、会社訪問時に見たあの炎がすべてを変えてしまった。未知なるものに惹かれる工学的探求心が刺激されたのかもしれません。そのくらいインパクトのある出来事でした。同時に、現場の雰囲気にも魅了されました。鋳造というと、砂や埃が舞い上がるような、決して製造環境はよろしくないイメージがあったのですが、ここは違いました。安全管理や健康管理が徹底されていて、膨大な部品やツール類も整理整頓が行き届いている。加えて、先輩社員のみなさんがとても気さくで、一緒に働いてみたいという気持ちにもなりました。他に内定をいただいている会社もあったなかで、私が最終的に選んだのは、最も大学での学びから遠い会社(笑)。感じていたのは、不安ではなく、新しい分野への期待と好奇心。自分のなかで多様な引き出しをつくりたかったという非常に部分が大きかったですね。

自ら迅速に手順を組んで対応できるように努力を重ねる

入社から約半年間の研修を経て、現在の部に配属されました。主に鋳造設備の保守・保全業務を担当する部署です。当社にとって鋳造設備はまさに心臓部。機械が動かなければ、お客様に迷惑がかかったり会社の損失になります。私たちの業務は、その意味でとても重要な役割を担っていると言えます。ただ正直、配属された際は「?」と思いました。設備を熟知していないとできない仕事だからです。でも、逆に考えれば知識を吸収できる大きなチャンス。体を使って現場に飛び込むおもしろさや、心臓部を下支えするという達成感も得られる。今ではこの部署に配属してもらえたことに感謝しています。調子がおかしくなった機械を調べて修繕したり、劣化した部品を交換したり、制御盤の異常の原因を探って直したり、日々さまざまな仕事を行っていますが、私自身はまだまだ勉強中の身。先輩方の一挙手一投足を仔細に観察しながら、基礎から保守・保全業務のイロハを学んでいます。工具を持ってラインの下に飛び込み、汗をかきながら修理を行う先輩方の姿は本当に格好いいです。私も、1日も早くそうなれるように、自ら迅速に手順を組んで対応できるように努力を重ねています。

1日の業務の流れ

AM 8:00 現場ミーティング

保全スタッフと、設備の突発故障などの状況を共有し、その日の対応スケジュールをチェックする。

AM 9:00 製造部ミーティング

製造ラインの進捗状況を把握する。週に一度、各職場のトラブル等を報告してもらう。生産状況を見ながら、メンテナンス内容を作成。

AM 11:00 現場調査、部材発注

現場でトラブル箇所を把握、メンテナンスに必要な部材を手配。

PM 1:00 現場対応

保全のスタッフと現場に赴き、突発の故障の対応。

PM 3:00 資料作成

装置の手順書や、標準書など安全に作業を行えるようにするための資料を作成。

PM 5:00 退勤